みず谷なおきファンの皆さんへ

1999.02.17

　大変悲しいお知らせがあります。
　みず谷なおきさんが、去る二月八日に逝去されました。
　全く突然のことでした。
　自宅で就眠中に体に異変をきたし、そのまま亡くなられるという、いわゆる「突然死」でした。
　38歳の、あまりにも早すぎる死に、ご家族の方々はもちろん、関係者もただ茫然とするばかりです。
　二月十日に葬儀がとり行われ、みず谷さんは私たちの手の届かない所へと旅立って行かれました。
　ここに、皆様に謹んでご報告申し上げます。

◆

　私は、つい先日までみず谷さんと仕事をしていた編集者です。
　みず谷ファンの方々にこのことをお知らせしたいと考え、私個人の判断でこのページを作成しました。
　掲載している文章はご家族の方の了解を得たものですが、あくまで一切の文責は私にあります。

訃報

みず谷なおきさんの経歴

　みず谷さんは新作の準備に力を傾けておられる最中でした。
　昨年発表された「バーバリアンズ２」をお読みになった方は、この作家が一回り大きく成長し、新たな可能性へと足を踏み出したことを強く実感されたことと思います。
　ご本人も自信を深め、「バーバリアンズ３」をはじめ、いくつもの新作を構想し、実現へ向けて準備を進めておられました。
　亡くなる直前は、未完に終わっていた作品「Hello ! あんくる」を完結させるべく、絵コンテに取り組んでいたところでした。「いろいろ新作をやる前に、懸案のあれをかたづけてしまわないとね」と語ったみず谷さんは、春には完全版の単行本を出版するつもりで作業を進めておられました。
　「バーバリアンズ」のあとがきに自ら書かれていたとおり、みず谷さんは創作上の悩みを抱えておられた一時期に、筆を折る覚悟さえ固め、苦闘の時代を過ごしていたことがありました。しかしそれを乗り越え、ついに「バーバリアンズ」シリーズのような大輪の花を咲かせた彼は、再び充実した創作活動の季節を迎え、自分の目標に向かって力強く歩を進めていたところでした。
　そんな矢先に、突如、彼は天に召されてしまったのです。本人もまったく予期しないような形で……。
　ご家族の方々の悲しみは余人にはうかがい知れないものがありますが、何よりも本人の無念さは、いかばかりでありましょうか。

　皆様とともに、みず谷なおきさんのご冥福を心からお祈りしたいと思います。

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ササキバラ・ゴウ（佐々木果）
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